Today's member : 砂塚翔太(海外事業部長)
今回でフィリピンへの渡航も3回目となり
少しずつではあるのですがこの国について
分かってきたような気がします。
しかし同時に、何かを知るたびに
それより多くの分からないことが出てきて
新鮮な気持ちで毎日を過ごしています。
本日は、新たな活動候補地である
Subangdaku BarangayのPinahagbong Citioを訪問し
スラム内詳細地図と住民居住地の照合作業と
各家庭への自己紹介と簡単な団体説明を行いました。
新活動地の調査班はほとんどが新メンバーで構成されており彼らとともに活動する中で
1年前に初めて渡航に臨んだ時の自分の姿と重ねてしまうことが多々あります。
今回の日記では、2012年の夏、2013年の春の2回の渡航を通して
自分自身の考え方がどのように変わってきたのかを
振り返ってお話しさせていただきたいと思います。
1回目の渡航は「何かを成し遂げようとする渡航」でした。
渡航を通して何かしらの問題を発見し
貧しい人たちを助けてあげたいと意気込んで渡航に臨みました。
しかし、終わってみれば自分の関わっていたプロジェクトはことごとく頓挫し
現地のひとのためにできたことは何一つありませんでした。
そして代わりに、多くのことを彼らから学んでいたことに気づきました。
2回目の渡航は「少しでも恩返しをする渡航」でした。
1回目の渡航で、自分の無力さと現地の人がくれるものの大きさを実感した僕は
少しでも多くの恩返しを現地の人にしなければいけないと考えて
2013年春の渡航を迎えました。
この渡航からは海外事業部長としてすべてのプロジェクトを統括する立場になり
とにかく必死で、どうすれば少しでも彼らにお返しできるのかを考えていました。
この渡航で一番印象に残ったのが現地協力者であるレズビーさんの言葉です。
彼女はプルメリアというセブ島で奨学金支援を行うNGOから支援を受けた方で
エリア内での週に一回の子ども向け授業の実施や
日本にいるときのFESTとの連絡役を担っている人物です。
僕が彼女に、どうしてそんなに他の人のために尽くせるのかと尋ねたところ
「誰かから恩を受けたなら、また別の人にそれを返していけばいい。」と答えてくれました。
それまで現地でもらったものを現地に還元することだけを考えていた自分にとって
これは非常に新鮮な考え方だったのを今でも覚えています。
そして3回目の渡航も「少しでも恩返しをする渡航」です。
ただし今度は現地の人だけが対象ではありません。
レズビーさんが言っていたように、もらった恩をまた別の人に
現地で関わった人、日本で関わった人、そして何よりFESTメンバーに
返していきたいと思っています。
現地への還元が最大になるように
そしてFESTメンバーにとって最高の渡航になるように
残り20日間の渡航に全力で打ち込んでいきます。
海外事業部長
砂塚翔太